「NLPを使えば『できない』ことを『できる』ようになれる!」
…これだけ聞くとNLPさえあれば何でもやれそうな印象を受けるかもしれません。
ただ残念ながら、NLPにも決定的に不得意なことがあるんです。
それは「正解を示すこと」です。
「正しいやり方」「正しい考え方」「絶対的な法則」みたいなものはNLPからは得られません。
誰もが正解を求めるじゃないですか。
どうしたらいいか分からないで不安なときほど、「正しいやり方」を知って安心したくなるものですよね。
特に人間関係なんて難しいですから。
子育てでも、恋愛でも、就活の面接でも…、「正解」を教えてくれるところは人気があります。
「これでいいんだ」って思えると、それだけで安心できるんですよね。
これは本当に大きい。
でもNLPは「これが正解」「これが正しいやり方」とは言わないんです。
正解が欲しい人にとっては、NLPの弱点と感じるところじゃないでしょうか。
ちなみにNLPで「正解」や「正しいやり方」を紹介しないのは、
上手くいかなければ、別のことをすればいい
という原則があるからです。
“心の癖”を修正するのも
「上手くいかないやり方を同じように繰り返したら、同じように上手くいかないのが当然」
だと考えるからです。
何か変われば結果も変わるでしょう、と。
それでまだダメなら、また別のところを変えたらいい。
そんな考え方ですね。
一発必中で解決しなくてたっていいじゃないですか。
悩み続けたり、工夫を繰り返したりする過程だって、いずれは財産になるかもしれません。
技術をモデリングするのも同じです。
自分が望むことが“できる”ようになるまで、モデリングを繰り返したら良いんです。
そもそも技術って無限にあるわけですから。
この点は注意が必要かもしれません。
“正解”を求めたい人はNLPのテクニックを学んだときに、「そうか!こうすればいいんだ」「これがNLPのやり方か!」と、あたかも“正しいやり方”のように勘違いしてしまいやすいんです。
例えば、NLPでは『効果的な目標設定の基準』が紹介されます。
これを正解だと信じてしまう人が出てきやすいんですね。
あくまで「目標を達成しやすい人たちに共通するのは、こんな形での目標設定でした」という話なんです。
それを基準として整理した。
別に正解ではないんです。
それで目標達成できるとも限りません。
「成果を出す人がこうやってるなら、自分も参考にしてみよう」ぐらいの気持ちでやってみて、
そして
「上手くいかなければ、別のことをすればいい」と対応を変える。
それがNLPのスタンスなんですね。
上手くいかなかったとしても、それはNLPにとって“失敗”ではないんです。
上手くいかない方法が分かったのですから、目標に近づくための『フィードバック』と捉えられます。
失敗はない。
フィードバックがあるだけだ。