NLPって何に役立つの?
⑥ NLPで変えられるもの

NLPなら思い通りにできる


強みも弱みもあるけれど、応用分野としては万能なNLP。
その理由は「『できない』を『できる』に変えられる」ところにあるんでしたね。

大袈裟にいえば、『人間のすること』なら思い通りにできるってことです。
それはもう行動だけの話ではなく、思考も感情も扱えるのがNLPなんです。

そのポイントになるのが『心の中をプログラムとして調べる』ところ。

『すること』の背後にプログラムがある、と。
だから決まったときに、決まったことを繰り返すんだ、と考えるわけです。

人のすることは『心の癖』になっていると言えますね。
 


 

ただしNLPは単純に、外から“決まったパターン”を見つけて法則を知ろうとするのではありません。
パターンを生み出す内面の動き、つまりプログラムの中身を調べます。

プログラムを知れば、どうしてそんなことをするのかが理解できる。
プログラムを変えれば、その内容も変えられる。

だから

人間のすることは何でもNLPで説明できて、変えることもできる

となるんです。

じゃあ具体的に、どんなことが『できる』ように変えられるんでしょうか?

 


 

A. 「つい、やってしまう」


自分の意思でどうにもならないことってありますよね?感情とか気持ちが関わる場合が多いはずです。
 

A.1. ワンパターンの行動


その場の気持ちのせいで自動的に表れる行動です。
「ついやってしまう」「またやってしまった」のような問題意識を持ちがちなケースです。

例えば…。
 

  • つい怒鳴ってしまう
  • なぜか言いたいことが言えなくなってしまう
  • つい調子に乗ってやらかしてしまう
  • 甘いものがやめられない
  • つい飲み過ぎてしまう
  • なぜかやたらと戸締りを確認してしまう…。
     

自分ではコントロールできない印象が特徴です。
衝動的で自動的、ワンパターンの行動といえます。
 


 

こういうのをNLPなら、

  • その行動が出ないようにしたり
  • 別の行動に置き換えたり
  • 程度を減らしたり

できます。
 

ただし実際には、

  1. 衝動的な程度を減らしながら、
  2. ワンパターンだった行動に別の選択肢を追加して、
  3. 意図的に選べるようにする

のがNLPっぽいと言えるんです。
 

なぜかというと、衝動的でワンパターンの行動だったとしても、その行動を身につけた当時には必要だったはずだからです。
役に立っている側面もあるはずだ、とNLPでは考えるわけです。

だから、これまでのパターンも残しつつ、別の選択肢と使い分けられるほうが良いだろう、と。
そういうのが最近の風潮なんです。

 

A.2. 感情反応


感情そのものもNLPなら変えられます。

ここでいう感情とは、心の内側に起きる変化のことです。
内面の変化。
生理反応を感じるようなものですね。
 

区別してもらいたいのは「どのように表(おもて)に表すか?」ではないことです。
 

例えば怒りが出ても、

  • ジッと堪える人
  • 冷静を装おう人
  • 早口で論破する人
  • 笑ってゴマかす人
  • 怒鳴る人
  • 机を叩く人

など、表し方はさまざまですよね?
 


 

そういう感情の表し方の話ではなく、そもそも内面に出てきてしまう感情そのものからNLPは変えられるんです。

感情が出ないようにできます。
 

例えば…。

  • ついカーッとなる
  • なぜか落ち込んでしまう
  • どうしてもビクビクしてしまう
  • 傷つきやすい
  • とにかく怖い
  • やたらと心配してしまう
  • すぐ緊張してしまう  など

場面とか、相手の対応とかで起きる『感情反応のパターン』ですね。
 

もしかすると

「え?感情って動物にもある自然な反応なんじゃないの?それを無くせるの?」

なんて疑問もあるかもしれません。

 


 

怒り、悲しみ、傷つき、嫌悪感など、感情のカテゴリーを丸ごと一気に無くすわけではないんです。

「こういうことがあると、こんな感情になってしまう」という反応パターンを変えるんです。

必要のないときに出てしまう感情を、その場合限定で対処します。

ですから例えば「人前で話をするときに緊張する」パターンがなくなったとしても、「スポーツの試合になると緊張する」パターンは残りやすいはずです。
 

場面ごとの感情パターンを1つずつしか扱えませんが、
厄介な癖をいくつか変えたら、日常の大部分で心穏やかにいられるようになりますよ。

 

A.3. 考え(内部対話)


ネガティブな気持ちになると出てくるネガティブな考え…、ありませんか?

例えば…。
 

  • つい自分を責めてしまう
  • どうせダメだろうという考えが消せない
  • 気がつくと自分を卑下している
  • 頭の中を後悔の考えがいつも巡っている
  • つい他人と比べてしまう
  • 色々な考えが対立していて整理できない
  • 他人の心無い一言が忘れられない  など

こういうのは「頭の中に浮かんでくる声」、専門的には『内部対話』といいます。

 


 

これもNLPなら変えられるんです。

  • 出ないようにする
  • 消し去る
  • 影響されにくくなる
  • 強く反論できるようになる
  • 別の考えに置き換える

など、方向性もさまざま。
 

ネガティブな考えの厄介なところは、頭の中に長く残りやすい特徴にあります。
だから一日のうちに何度も何度も、嫌な気分を味わい続けやすいんです。

癖になっていた考えが1つ変わるだけで、頭の中も気持ちもスッキリしてくるはずです。

 

B. 「上手くできない」


別に自動的なワンパターンになっているわけではないけれど思い通りにはできないこと…っていうのもありますよね。

これはある意味『技術』の問題といえます。
「どんな風にやるか」という手順が上手くいっていないと考えるんです。

 


 

B.1. 行動の作業手順


典型的なのは行動レベルの技術ですね。

例えば…。
 

  • 車の運転が上手くない
  • 料理が苦手
  • 逆上がりができない
  • 英語の「L」の発音ができない
  • なぜかいつも道に迷う
  • 字がキレイに書けない
  • 飲み会で盛り上げる話ができない
  • 泣いている人に何を言えばいいか分からない
  • 順を追って説明するのが難しい  など

スムーズに上手くできる人たちも大勢いるのに、自分には上手くできない。
だとすると、やり方が適切ではないと考えられます。

一般的にはコツと呼ばれる範囲かもしれませんが、そのコツを

「心の中で何をしているか?」として調べるのがNLP

なんです。
 

ですから上手くできている人を参考にして、自分もコツを学ぶことができるわけです。
 


 

このように「心の中での『やり方』」と考えると、かなり多くのことが技術の問題なんだと分かってきます。
 

例えば「部屋の片づけ」とかも、やり方を知らないせいで苦手になっている人もいるんです。

「洗濯物の干し方を知らない」から、部屋干し臭に困っている可能性だってあります。

“空気を読めない”のではなく、「話の流れを理解する技術」を身につけていないのかもしれません。

“ダラダラやっている”のではなく、「スピーディーにこなす技能レベル」に至っていないのかもしれません。
 

困りごとの原因が技術にある可能性を考えられるようになるのもNLPのメリットでしょうね。

 

B.2. 心の中/頭の中の作業手順


「心の中でのやり方」という意味では、内面的な作業だって技術といえるんです。

例えば数学が得意かどうかも、頭の中での作業が決めている可能性が高いんです。

他にも…。
 

  • 記憶力がいいとか
  • 論理的に考えられるとか
  • 読解力があるとか
  • 色彩感覚がいいとか
  • リズム感がいいとか
  • 運動神経がいいとか
  • 人の気持ちに敏感とか
  • 集中力が高いとか
  • 発想が柔軟とか

など、挙げればキリがありません。
 

一般的には“能力”とか“才能”とかで済まされているものも、NLPでは「心の中でのやり方」と捉えて、身につけられる技術にするんです。
 

気持ち”だってそうです。

  • ヤル気
  • 自制心
  • 向上心
  • 好奇心
  • 思いやり
  • 継続力
  • 忍耐力
  • 謙虚さ
  • 計画性

など、こういうのが「あるか、ないか」、「高いか、低いか」ではなく、

「心の中でどんな作業をしているから、そうなるのか?」と見ていくわけですね。
 

いかがでしょう?

NLPを使えば、かなり可能性が広がりそうじゃないですか?