強みも弱みもあるけれど、応用分野としては万能なNLP。
その理由は「『できない』を『できる』に変えられる」ところにあるんでしたね。
大袈裟にいえば、『人間のすること』なら思い通りにできるってことです。
それはもう行動だけの話ではなく、思考も感情も扱えるのがNLPなんです。
そのポイントになるのが『心の中をプログラムとして調べる』ところ。
『すること』の背後にプログラムがある、と。
だから決まったときに、決まったことを繰り返すんだ、と考えるわけです。
人のすることは『心の癖』になっていると言えますね。
ただしNLPは単純に、外から“決まったパターン”を見つけて法則を知ろうとするのではありません。
パターンを生み出す内面の動き、つまりプログラムの中身を調べます。
プログラムを知れば、どうしてそんなことをするのかが理解できる。
プログラムを変えれば、その内容も変えられる。
だから
人間のすることは何でもNLPで説明できて、変えることもできる
となるんです。
じゃあ具体的に、どんなことが『できる』ように変えられるんでしょうか?
自分の意思でどうにもならないことってありますよね?感情とか気持ちが関わる場合が多いはずです。
その場の気持ちのせいで自動的に表れる行動です。
「ついやってしまう」「またやってしまった」のような問題意識を持ちがちなケースです。
例えば…。
自分ではコントロールできない印象が特徴です。
衝動的で自動的、ワンパターンの行動といえます。
こういうのをNLPなら、
できます。
ただし実際には、
のがNLPっぽいと言えるんです。
なぜかというと、衝動的でワンパターンの行動だったとしても、その行動を身につけた当時には必要だったはずだからです。
役に立っている側面もあるはずだ、とNLPでは考えるわけです。
だから、これまでのパターンも残しつつ、別の選択肢と使い分けられるほうが良いだろう、と。
そういうのが最近の風潮なんです。
感情そのものもNLPなら変えられます。
ここでいう感情とは、心の内側に起きる変化のことです。
内面の変化。
生理反応を感じるようなものですね。
区別してもらいたいのは「どのように表(おもて)に表すか?」ではないことです。
例えば怒りが出ても、
など、表し方はさまざまですよね?
そういう感情の表し方の話ではなく、そもそも内面に出てきてしまう感情そのものからNLPは変えられるんです。
感情が出ないようにできます。
例えば…。
場面とか、相手の対応とかで起きる『感情反応のパターン』ですね。
もしかすると
「え?感情って動物にもある自然な反応なんじゃないの?それを無くせるの?」
なんて疑問もあるかもしれません。
怒り、悲しみ、傷つき、嫌悪感など、感情のカテゴリーを丸ごと一気に無くすわけではないんです。
「こういうことがあると、こんな感情になってしまう」という反応パターンを変えるんです。
必要のないときに出てしまう感情を、その場合限定で対処します。
ですから例えば「人前で話をするときに緊張する」パターンがなくなったとしても、「スポーツの試合になると緊張する」パターンは残りやすいはずです。
場面ごとの感情パターンを1つずつしか扱えませんが、
厄介な癖をいくつか変えたら、日常の大部分で心穏やかにいられるようになりますよ。
ネガティブな気持ちになると出てくるネガティブな考え…、ありませんか?
例えば…。
こういうのは「頭の中に浮かんでくる声」、専門的には『内部対話』といいます。
これもNLPなら変えられるんです。
など、方向性もさまざま。
ネガティブな考えの厄介なところは、頭の中に長く残りやすい特徴にあります。
だから一日のうちに何度も何度も、嫌な気分を味わい続けやすいんです。
癖になっていた考えが1つ変わるだけで、頭の中も気持ちもスッキリしてくるはずです。
別に自動的なワンパターンになっているわけではないけれど思い通りにはできないこと…っていうのもありますよね。
これはある意味『技術』の問題といえます。
「どんな風にやるか」という手順が上手くいっていないと考えるんです。
典型的なのは行動レベルの技術ですね。
例えば…。
スムーズに上手くできる人たちも大勢いるのに、自分には上手くできない。
だとすると、やり方が適切ではないと考えられます。
一般的にはコツと呼ばれる範囲かもしれませんが、そのコツを
「心の中で何をしているか?」として調べるのがNLP
なんです。
ですから上手くできている人を参考にして、自分もコツを学ぶことができるわけです。
このように「心の中での『やり方』」と考えると、かなり多くのことが技術の問題なんだと分かってきます。
例えば「部屋の片づけ」とかも、やり方を知らないせいで苦手になっている人もいるんです。
「洗濯物の干し方を知らない」から、部屋干し臭に困っている可能性だってあります。
“空気を読めない”のではなく、「話の流れを理解する技術」を身につけていないのかもしれません。
“ダラダラやっている”のではなく、「スピーディーにこなす技能レベル」に至っていないのかもしれません。
困りごとの原因が技術にある可能性を考えられるようになるのもNLPのメリットでしょうね。
「心の中でのやり方」という意味では、内面的な作業だって技術といえるんです。
例えば数学が得意かどうかも、頭の中での作業が決めている可能性が高いんです。
他にも…。
など、挙げればキリがありません。
一般的には“能力”とか“才能”とかで済まされているものも、NLPでは「心の中でのやり方」と捉えて、身につけられる技術にするんです。
“気持ち”だってそうです。
など、こういうのが「あるか、ないか」、「高いか、低いか」ではなく、
「心の中でどんな作業をしているから、そうなるのか?」と見ていくわけですね。